当院での検査

採血検査

皮膚の症状は皮膚のみの異常ではなく、内臓の異常からくるものもあります。例えば、肝臓病や腎臓病、糖尿病からくる皮膚のかゆみなどです。

このように内蔵の異常が疑われるものやアレルギーによる皮膚症状が疑われる場合には採血を行い異常の有無を調べます。またアトピー性皮膚炎の病勢も血液検査でわかるようになっています。

一見よくなっているように見えてもTARCという検査項目の値を見ることによって本当に炎症の火種が抑えられているのかを見ることができます。

必要に応じて実施いたします。

アレルギー検査

じんましんや湿疹病変などがあり、それが何らかのアレルギーが原因であると考えられる場合、アレルギー検査を実施いたします。

アレルギー検査にもいくつかの種類があります。採血によるもののほかパッチテストやプリックテストと呼ばれるものが存在します。

パッチテストはカブレなどの原因を調べるもので、原因としての可能性のある物質を皮膚に貼り付け、湿疹病変が出現するかどうかを見るものです。

プリックテストは採血の難しい乳幼児に対する食物アレルギーなどを調べるために行います。これは、原因と考えられる食べ物などの汁を皮膚に作ったごく小さな傷の上にのせ、膨疹や紅斑が出現しるかどうかによって判断します。

ただ、注意していただきたいのはアレルギー検査はやみくもに行ってもあまり意味はありません。明らかにアレルギーと考えられる症状があるときにのみ行うものです。

生検

皮膚科医は皮疹をみればそれがどういうものかある程度はすぐにわかります。しかし中には肉眼で皮疹を見ただけでは正確に診断をつけられない場合もあります。

そのようなときには、局所麻酔のお注射をして皮疹部分を少しだけ(3~5mm)切り取り、その部分の細胞の種類や形を顕微鏡下で観察する必要があります。

このように皮疹の一部を切り取って行う検査を生検といいます。

ダーモスコピー

これは、皮疹の細かい構造を観察する拡大鏡です。これを用いて皮疹を観察すれば直接目で観察するだけではわからない情報が得られます。皮膚がんなどの診断に有用です。

顕微鏡による検査

めくれた角質(落屑)を直接、顕微鏡で観察して病原体(白癬菌や疥癬虫、毛包虫など)を見つけ出す検査です。

湿疹と病原体が原因となる皮膚病を見分けるのにとても重要となってくる検査です。